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2015年07月24日
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ブランドは1日にしてならず。ブランディングとは広告宣伝にあらず。

ブランド

ブランドの定義については、第2回目の記事(http://www.adw.co.jp/topics/#02)でも触れたとおり、特定の個人や組織や商品やサービスを他と区別する概念で、それらの具体的な中身や哲学や理念が、あらゆる周辺情報、顧客の経験値などとあわせて顧客に認知及び理解浸透されている状態であり、さらにいえば顧客から好ましい印象や共感、信頼、忠誠を獲得し、「顧客にとってゆるぎない価値」を生み出している状態を指します。そして「ブランディング」とは、ブランド自体がそのような状態を創出するために行なう、あるいはそういう状態を維持・昇華するために行なう、すべてのコミュニケーション活動を指します。

 

この定義をもう少しわかりやすくひも解いてみましょう。

 

ブランドを構成する要素については各所で様々に解説されていますが、ここでは当社独自の解釈による解説をご紹介します。

 

まずブランドの構成要素には2本の軸があると考えています。1本は「時間軸」、もう1本は「感覚軸」です。

 

「時間軸」の両端は未来と過去であり、未来側は「Sprit/精神」でブランド自体が持っている理念、哲学、ビジョン、コンセプトなどの普遍的な要素を指します。

一方の過去側は「Story/物語」でブランド自体の存在の背景や歴史、実績など、積み上げてきた事実関係を指します。

 

もう1本の「感覚軸」の両端は具象と印象で、具象側は「Identity/個性」でブランド固有のこだわりや品質、技術、デザインなどの目に見える要素を指します。

反対の印象側は「Resonance/共鳴」で、そのブランドが発信するメッセージやセンス、スタイル、こだわりなどの目に見えないエモーショナルな側面を指しています。

 

優れたブランド、人々に支持されているブランドというのは、これらのすべてがバランスよく揃っているブランドです。逆に「なんか今ひとつだよね」と言われるブランドは、これらのバランスが悪かったりするものです。

 

極論を言えば、どれだけ広告量を投下して知名度を上げても、その商品やサービスに理念やこだわりや品質や物語がなければ、ブランドは形成されません。でも言い換えれば4つの軸にそれぞれぶれない一貫性が備わっていれば、広告や宣伝に頼らずとも(時間はかかるかもしれませんが)いつの日か必ずやブランドは形成されるともいえます。

 

「ブランディング」というとすぐに広告や宣伝をどうしようか、といった議論が先に立ちがちですが、広告や宣伝活動がブランドを創るのではなく、広告や宣伝はあくまでブランド形成のためのお手伝いでしかありません。

 

ブランディングで大切なのは、なにはさておき商品やサービス本来のコンテンツ———Spirit / Story / Identity / Resonanceをきちんと成立させることでしょう。