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2015年08月06日ブログ
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プランニングとクリエイティブを分離しない。合理的なプレゼンのカギは「思いつきストック作戦」。

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(前回の続き)

 

「きちんと論理的にプランニングをしてから、クリエイティブアイデアに落とし込んでいくんですか?それとも先にクリエイティブにアイデアが浮かんでからプランニングで裏付けていくんですか?」

 

答えを述べる前に考察のステップを解いていきましょう。

 

道理から言えば、最上位概念である「コミュニケーションコンセプト」からはじまり、「コミュニケーションメッセージ」→「クリエイティブコンセプト」→「プロモーション/PR」→「各種クリエイティブワーク」といった流れで考えていくのが筋だとは思いますが、これらを一人でやっていると、必ずしもそんなに順序立てて物事を考えているわけでもありません。

 

まずオリエンを受けたら一旦頭の中をまっさらにして、商品の資料や市場の資料やデータや関連書籍などを、片っ端からかき集めて読みあさることに集中します。

 

資料やデータを読み込んだら、次は思いつく限りのキーワードやアイデアの断片のようなものを頭の隅の引き出しにストックしていきます。このときに、プランニングだとかクリエイティブだとかという垣根はありません。何のフィルターもかけずに、自由に、思うままに、どうでもいいような思いつきも、ちょっとイケてそうなアイデアも、優劣つけずに片っ端からです。

 

この「思いつきストック作戦」は、デスクに向かってやりません。デスクに向かう以外の時間———通勤途中や、食事をしているときや、テレビを見ている時や、トイレで用を足しているときや、シャワーを浴びているときや、場合によっては夢の中でーーーそういう勤務時間外のときに徹底してこのアイデアの断片をストックする作業を続けます。中途半端じゃいけません。徹底してです。

 

だいたいこの作業は早い時で2〜3日くらい、ボリュームの大きな案件だと1週間くらいかかることもあります。

 

そして「だいたい出尽くしたなぁ」と思ったら、これらの頭の中の引き出しにたまった「思いつきの断片」を書き出す作業を行います。僕はこの作業をIllustratorなどのデザインソフト上でやります。Power Pointなどの企画書作成用ソフトはページサイズが限定されているから使いません。Illustratorの広大な作業スペースを思う存分自由に使いながら、まるで巨大な模造紙に殴り書きしていくような感覚で書いていきます。ここで「思いつきの断片」を分類したり、ふるいにかけたり、関連性があるものは紐づけていったりします。場合によってはネットで拾った参考画像などもどんどん貼付けていきます。この段階で、おおむねプランニングの全体像のようなものが形を表してきますので、ここで集中力を高めて「コミュニケーションコンセプト」と「クリエイティブコンセプト」を一気にまとめあげるのです。

 

というわけで、答えは「同時に考える」でした。

 

優れたクリエイティブワークはコミュニケーション戦略を理想的なかたちで具現化させるインターフェースであり、優れたコミュニケーション戦略はクリエイティブワークを行う上で最も大事な道標です。切っても切れない関係ですし、どちらが先でどちらが後とか、どちらが上でどちらが下、というものでもありません。だから「同時に」考えるのが最も合理的な方法論なのです。しかもそのカギは、前半の「思いつきストック作戦」にあります。

 

経験上、この作業に最も時間をかけてやること、そしてこの作業はデスクに向かってやらないこと、この2つのポイントを徹底すると、全体としてとても完成度の高いプランニングができる確率が高くなりす。

 

但し前回のブログでも述べましたが、これをやるとプランナー1人の負担が恐ろしく増大します。毎回プレゼンのたびにオリエンからプレゼンまでの期間はほとんど毎日夢の中でもプランを考える日々が続きますので、そのうち夢なんだか現実なんだかわからなくなってきて、朝目覚めても脳みそがぐったりと疲弊していることが多いです。

 

でも良いこともあるんですよ。それは、夢の中で考えたアイデアは案外使えるものが多いということ。実際、夢の中で考えたコンセプトやキャッチコピーをそのまま使ったことも何度かあります。

 

そういうのに限って、プレゼンに通ったりするんですよ。不思議なことに。

宮内 尚弥投稿者 

宮内ナオヤです。プランニングとクリエイティブディレクションを担当。得意はコンセプトメイキングと、愛と情熱にあふれたプレゼンテーション。標準語、関西弁、中国語を操るトリリンガル。好きなコト&モノ:スキー、登山、カメラ、自転車、温泉巡り、鉄道、キーボード演奏、ファンクミュージック、スイーツ、白米。

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